ジャガールクルト マスターウルトラスリム Q1278420をオーバーホールしました。
修理前の状態
・自動巻きのラチェット音が気になる
・逆剣回しで時刻合わせしてリューズを押し込むと針飛びすることがある
作業料金 ¥32,000‐
いつものようにケースからムーブメントを出して、文字盤・針を外したら、ムーブメントの分解に進みます。
表側の分解
国際保証書日付が10年前と聞いておりましたが、パーツの汚れが思ったより少なくて、どこかでメンテナンス歴があったのかもしれませんが、大口を請けている会社だと調整不足ということはままあるでしょう。
輪列ホゾの摩耗がなく、安心致しました。
裏側スモールセコンド機構の分解
ここで、針飛びの原因となるパーツに行きあたります。
これは、時分針が取り付けられる「ツツカナ駆動車」と呼ばれるパーツで、同軸構造になっており、上下でギア比を変えております。ROLEXと同じで2番車を中心からオフセットしているため、このような構造になっております。
実は上下分離することができて、、、
上のカナは日丿裏車と噛み合いますが、下のカナは香箱と直接噛み合っているわけです。
つまり、注油後ここの滑りが悪いと、逆剣回し時に香箱が僅かに逆回転してしまうため、リューズを押し込むと針飛びしてしまうといったメカニズムです。
軽すぎても「置き回り」してしまうため、調整が必要なこともあり、注意です。
以上、分解後超音波洗浄にかけて、組み立て注油調整が終わりました。
画像からも穴石の注油が確認できるかと思います。